石見銀山遺跡とその文化的景観

日本海に面している島根県の、ほぼ中央に位置している”石見銀山遺跡とその文化的景観”とは、良質な銀をアジア諸国に輸出して欧州との交流をもたらしたということや、鉱山開発の伝統的な技術が良好に残されているということ、人と自然が共生しながら銀生産を実現させてきたことなどが評価されて、2007年に産業遺跡としての文化遺産として、世界遺産に登録されました。
石見銀山遺跡では、石見銀の採掘、精錬から運搬、積み出しに至るまで、鉱山開発の総体を表す”銀鉱山跡と鉱山町”、”港と港町 ”と、これらをつなぐ”街道”から成っています。
この遺跡は、東西世界の文化交流と文明交流の物証となっていて、伝統的技術による銀生産を証明できる考古学的な遺跡であって、銀鉱山に関わっている土地利用の総体を表す文化的景観としての価値を持っていると言えるでしょう。

世界遺産に登録されている鉱山遺跡は、欧州や中南米に15箇所あるのですが、それまでアジアでの登録はありませんでした。また、産業遺産は18世紀末の産業革命以降の遺跡が多いなかで、産業革命前の鉱山遺跡としては稀有の遺産と言えるでしょう。
なお、産業遺産としての定義はありませんが、日本では、”日本の近代化や産業の発展にも大きな貢献をした産業遺産”と言われています。世界遺産に登録された石見銀山の他にも、世界遺産の暫定リストにのっている”富岡製糸場と絹産業遺産群”が日本産業革命の原点として、また、”金と銀の島、佐渡”が鉱山とその文化として推薦される予定です。

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